業務改善助成金(令和6年度から令和7年度への主な変更点)

業務改善助成金とは
業務改善助成金は、中小企業・小規模事業者を対象に、生産性向上を目的として設備投資などを行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その投資費用の一部を助成するものです。
助成率・助成上限額
事業場内の最低賃金を、コースごとに決められた金額以上に引き上げた場合に、生産性を高めるために使った設備投資などの費用の一部を、決められた割合に応じて助成します。
助成率
1,000円未満:4/5
1,000円以上:3/4
助成上限額
※10人以上の上限額区分は、特例事業者が、10人以上の労働者の賃金を引き上げる場合に対象になります。
助対象事業者
- 中小企業・小規模事業所であること
- 事業場内最低賃金が改定後の地域別最低賃金未満であること
- 解雇、賃金引き下げなどの不交付事由がないこと
賃金引上げ期間
- 地域別最低賃金の発効に対して事業場内最低賃金を引き上げる場合、発効日の前日までに引き上げる必要があります。
- 引き上げ後の事業場内最低賃金と同額を就業規則等に定める必要があります。
- 複数回に分けての事業場内最低賃金の引き上げは認められません。
令和6年度から令和7年度への主な変更点
- 生産性要件が廃止になりました。
- 事業主単位の年間申請上限額が600万円となりました。
- みなし大企業(大企業と密接な関係を有する企業)は対象外となりました。
- 基準となる事業場内最低賃金労働者の雇用期間が、「3か月以上」から「6か月以上」になりました。
- 賃金引上げ計画の事前提出が省略可能になりました。
※令和7年9月5日(金)から地域別最低賃金改定日の前日までに賃金引上げを実施していれば、賃上げ計画の事前提出が不要となります。
助成金申請までの流れ
STEP01:交付申請書・事業実施計画などを事業場所在地を管轄する都道府県労働局に提出。
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審査・交付決定
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STEP02:交付決定後、提出した計画に沿って事業実施。
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STEP03:労働局に事業実施結果を報告。
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審査
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支給
徳島県「賃上げ応援サポート事業」について
徳島県は、上記国の業務改善助成金の受給者を対象に、さらに県独自で「上乗せ助成」と「社労士報酬費用補助」を実施しています。
[上乗せ助成]
国の助成率に応じ、費用の1/5もしくは1/4が上乗せ補助されます。対象は、徳島県内に事業所があり、令和7年度に業務改善助成金の交付申請・確定通知を受けた事業者です。
[社会保険労務士への報酬費用補助]
「業務改善助成金」または「キャリアアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)」の申請に係る社労士報酬の1/2が助成されます(上限10万円)。
[申請期間など]
上乗せ助成および報酬費用補助の受付は令和8年3月2日(月)必着。詳細な様式や要綱は県HPに順次掲載予定です。
令和7年度の制度変更により、申請時期や助成率、申請上限額などの事項が整理・明確化され、かつ柔軟さを維持した制度へと進化しています。徳島県の独自支援と併せれば、設備投資と賃上げの両立を図りながら、従業員の所得向上にもつなげられる絶好の機会です。
お問い合わせ
詳細は、以下の厚生労働省HP(業務改善助成金)よりご確認ください。