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コラム2021年11月 後継者が会議を仕切る際のコツとポイント

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今回のテーマは?

お世話になっております。今回は、後継者が会議を仕切る際のコツとポイントについてお話したいと思います!
会議を仕切るというのは、事業承継において非常に重要なことだと思います。「息子さんを社長にしました」とか「専務にしています」と言っても、社内で会議をやって仕切れない、もしくは先代が仕切ってしまうと社員みんな先代の方を見てしまい、事業承継になっていきません。しかし、後継者側の観点で言うと経験が浅いということもあり、社員の発言に対して上手く切り返すことができないことがあります。「仕切らなきゃいけない!と分かっていても仕切れない!」というジレンマがあるものです。今回はそんなジレンマを解消するためにも、後継者が会議を仕切る際のコツと5つのポイントをご紹介したいと思います。

あるべき営業会議
コメントをするための5つのポイント
演繹法と帰納法

1.あるべき営業会議

会議としてよくありがちなのが、「この件はこういう風に進めています。」という状況報告会議です。先代の人はこれまでの経験で「この時期になってそれをやっていてはだめだろう!」と言えるのですが、後継者は何も比較するものがないと良いも悪いも分かりません。そこで「比較対象」として後継者の拠り所になるのが数字と行動の目標です。
あるべき営業会議、数値目標、行動目標
この数字の目標について掲げている会社は多いですが、「その数値を達成するために、何を行動するのか」という行動の目標を設定している会社は少ないのが現状です。以前、ニュースレター9月号でお話したように現実的な目標を設定するために因数分解をして計算からKPIを導き出し、このKPIを達成するために、今週は何をするのか、今月は何をするのかという行動の目標を分解していく必要があります。

行動の目標というのが事前にあれば、目標と比べて達成出来たか、出来ていないのかを会議で問いかけます。そもそも、出来ているのかどうか報告からよく分からない場合もありますが、それは、「目標の行動ができましたか?」と問うことが大切です。問うた結果、出来ていなかったら「何でできなかったのか」と質問し、一緒に考え、目標の行動が出来ていれば、「良かったですね!素晴らしいですね!」と言葉をかけることが大切です。さらに大切なのは、出来た・出来ていなかったという結果から発展させることです。出来ている場合、「もっと効果を高めるにはどうすればいいのか」、「習慣にするにはどうすればいいのか」、「他の部門や店舗が真似するにはどうすればいいのか」、という問いかけをするようにすると十分、議論を回すことができます。

質問の展開、成功要因、失敗要因、議論を促進する

後継者は、自分から積極的に案を提案したり指示を出すことが難しい立場にあります。現場の社員さんの方が詳しく、10年も20年も先輩です。そういった社員の方々の意見を上手く引き出すというのが後継者流のマネジメントになってくると思います。そういったことからも、「問いかける」ということは非常に重要で、上記の図のように、ある程度パターンを持っておけば怖くありません。また、その場で「決断」も後継者としてやらなければいけないことですが、それはその場で決められそうなものは決断し、難しそうな案件については持ち帰っても良いと思います。
まずは、会議を仕切ること自体が後継者にとってとても大切で、会議は後継者をリーダーとして認識させる場でもあるので、問いかけ方の工夫が重要になってきます。

2.コメントをするための5つのポイント

会議を仕切る際のポイントとして、「ディスカッションのコツ」というのがあります。(※セミナー等で話していますが、結構好評です笑)
これは私が2社目のIGPIというコンサル会社で経験した話ですが、そこでは度々ディスカッションが行われ「これについてどう思われますか?」と意見を問われます。そこで答えられないと「君はノーバリューだ」「この会議にいる意味がない」と外されてしまいます。
「何か言わなきゃいけないけれど、何を言えばいいのか分からない」といった時に使えるのが「ディスカッションのコツ」です。経営手腕云々の前に従業員とディスカッションが出来なければ、後継者として認められません。ぜひ「ディスカッションのコツ」を活用して頂ければと思います。
感想を言う、理由を説明する、前提条件を解説する、実現手段に触れる、代替案を提案する

3.演繹法と帰納法

また、会議の中で社員のみんなと何か意見を出し合わないといけないときに使えるコツがあります。それが演繹法と帰納法です。大体の会議で、こういった質問を投げかけると「シーン」となってしまい、経営者や後継者も「シーン」となってしまうと、お通夜みたいになってしまいます(笑)そこで、経営者や後継者が「こういう風にちょっと案出してみようよ!」と仕切ることができ、演繹法と帰納法を繰り返しながらみんなの意見を引き出せると後継者として認めてくれることに繋がると思います!演繹法と帰納法の具体例は動画で解説しています。是非ご覧ください。

演繹法と帰納法のメリット・デメリット