コラム2023年3月 MIMAチャレンジプロジェクト後編
axis talk コラム動画版はじめました! 是非youtubeをご覧ください。
前編のあらすじ↓↓
地方創生プロジェクトをされているG&Cコンサルティング㈱の代表である
片岡久議さんとの対談インタビューを行いました。
G&Cコンサルティング㈱は、地方と都市部を繋ぐブリッジング機能を有する
仕事が出来ないかということで立ち上げられ、現在、徳島県をはじめ、奈良
県や山口県など各地でサテライトオフィスを有し、地方創生を中心としたコ
ンサルティングやその他企業のコンサルティング等を行っている会社です。
G&Cコンサルティングさんが運営されているプロジェクトの中で美馬市に㈱
MIMAチャレンジという会社が立ち上げられました。「サテライトオフィス
の運営プロジェクト」や「事業承継プロジェクト」、「町並み一体型ホテル
運営プロジェクト」という三つを大きな柱として美馬市の地方創生の取り組
みを行っているということで、ご紹介させて頂きました。
「プロジェクトって何をやっているの?」
「サテライトオフィスって何で儲けているの?」という素朴な疑問などを
交えて㈱MIMAチャレンジの取り組みについて教えて頂きました。
後編は二代目天竜復活プロジェクトから見えてきた事業承継の重要ポイント
や秘密の採用ルートなどに迫ります!
▼前編はこちらから
地方創生を事業に!?(株)MIMAチャレンジの取り組みに迫る!MIMAチャレンジプロジェクト前編
1.㈱MIMAチャレンジの事業承継の関わり方
【Point 01】二代目天竜復活プロジェクト
川人:二代目天竜の初代店長、つまり今店長されている方というのは、徳島の地
元の方ではなくて県外から移住してきた方なんですね。
片岡:そうですね。神奈川県から移住してきた方です。
川人:その方はどうやって見つけてきたんですか?
片岡:最初にその天竜を復活させようというプロジェクトが先にありまして、
「じゃあ、天竜を復活させるためにどうやって人を集めるか」と考えた時
に、もし地元で手を挙げる人がいない場合には、都市部で移住してやって
みたいという人がいないかというのを探してみようと思いまして、東京と
大阪で事業説明会を行いました。二代目天竜の初代店長である佐藤さんは
東京で開いた時の事業説明会に参加して頂いて、興味があるというお話が
あったので、その後、スタディツアーを開いて、実際に美馬市を訪問して
天竜の元々のオーナーにもその場でお話をして頂いたり、元の店舗を見さ
せて頂いたりということも行いました。
川人:説明会はどうやって人を集めているんですか?
片岡:説明会はG&Cコンサルティングのネットワークで、特に飲食とかに興味が
ある人に声を掛けて集めて、スタッフや私も含めてネットワークを駆使し
て集めてまいりました。
川人:その二代目天竜の初代店長である佐藤さんは、これまでどういうことをさ
れていたんですか?また、どうして飲食に興味があるということを知って
いたんですか?
片岡:佐藤さんは、元々は東京で飲食店の経営をしている私の同級生の友人でし
た。ご実家が神奈川県で飲食店をしていらっしゃるので、ご自身もフラン
チャイズチェーンの飲食店をされたご経験があるということで、飲食にご
興味があるという方でした。ただ、直近はIT系の企業のいわゆる事務系の
お仕事をされていたんですけれども、共通の知人から、彼が飲食店をやっ
てみたいという意向があるからということで、紹介を受けました。
川人:G&Cの方々が「ラーメン天竜を復活させようという話があるんだけど、誰
かやりたい、やりたそうな人はいませんか?」と色んな所に声を掛けてい
ったわけですよね。ガッツとチャレンジで(笑)
片岡:そうですね。8割がガッツとチャレンジで、ですね(笑)
川人:それはもう電話をかけまくってみたいな感じですか?
片岡:そうですね。電話やメール、Facebookとかですね。
川人:ということは、そういう人が登録してあるデータベースがあってそこで
ちょちょいのちょいじゃなくて、誰かいませんかと地道にやっていったわ
けですね?
片岡:そうです。もう泥臭い、体育会系的なのを本当にやりましたね(笑)まさに
ガッツですね!
川人:なるほど。そもそもその天竜復活という話はどこから出てきたんですか?
片岡:まず美馬市役所が、意向としてこの町並みの中というか、美馬市内で飲食
店をやってくれる方を複数名探したいというのがあって、そこに対して飲
食店のコンサルをする方も同時に探したいという委託事業の形で話があり
まして、じゃあ、どういう業種にするかと考えた時に、いろんな人にヒア
リングしてみました。ちょうどその時天竜と、もう一つ有名なラーメン屋
さんが閉店した頃だったので、ラーメン屋さんを復活させたいということ
で、特にあの天竜を復活させたいというような意向が地元には強くあると
いうお話もありまして、天竜のオーナーの梶野さんに市役所の方を通じて
繋いでいただいて、天竜復活プロジェクトがスタートしたということでご
ざいます。
【Point 02】名店を引継ぐ苦労
川人:私も事業承継をした立場であるので、わかる部分もあるんですが、二代目
とかって、後継者が継いだ時に、やっぱり先代が非常にハードルを上げて
いるじゃないですか。天竜さんは特に人気ラーメン店ですので、「思い出
の天竜の味」みたいになっているわけじゃないですか!そこに対して何か
苦労とかはなかったんですか?
片岡:そうですね。今、店長をやっている佐藤さんがラーメン店の経営をしたこと
がないのに対して、天竜は地元のすごい名店で10年前くらいに閉店になっち
ゃったんですけど、その味を覚えていらっしゃる方もいるんですよね。なの
で、最初は梶野さんの下で佐藤さんがいろいろラーメンの試作をしたんです
が、全然元の味に近い味が出せなくて、試食会を開いても「これは元の天竜
の味じゃない」とか「こんなラーメンの感じじゃない」、「味噌の味がなっ
てない」など色んな指摘受けて、その度に凹みましたね。それで、どうする
かということなんですが、一言で味といっても凄く微妙なので、しかも閉店
しちゃったのが10年以上前なので、味がこう違うといっても具体的にどう違
うのかを正確に表現できなくて、それを近づけるというのは大変でした。そ
ういう意味では元の店舗のハードルが凄く高かったですね。
川人:どういう風に近づけていったんですか?
片岡:元の味をよく覚えている人複数名で、繰り返し試食会をやって、もちろん梶
野さんにも食べて頂いて、この味だったらいけるかなとか、チャーシューや
焼き飯の味とかも含めて、これだったらいけるかなというところまでひたす
ら繰り返して近づけていったというところがありました。
川人:「これは違うんだ!もっとパラパラなんだ!」とか「もっとしっとりなんだ
!」とかですかね?
片岡:そうですね。焼き飯も唐揚げとかもそうなんですけどね。事業承継の最初の
店舗が凄く人気があるところだと、次の代っていうのは凄く大変なんだとい
うことをその時に思った部分はあります。ただ、でも今のお店を好いてくれる
新しいファンも必ず出来るはずなので、そういうところを積極的に取っていっ
て最終的には自分のスタイルを出していただくのでいいんじゃないかと思って
いる部分もあります。
川人:それは重要なところですね。
【Point 03】MIMAチャレンジの関わり
川人:お客様のフィードバックがあり、それを改善するために試食会を繰り返した
り、そこに来ていただく人を選定して呼んだり、色々なことをしていたと思
うんですけど、G&CさんやMIMAチャレンジさんの関わり方として、後継者
を見つけてきた後はどういう関わり方をしてきたんですか?
片岡:後継者を見つけてきた後は、飲食コンサルの方も美馬市に来てもらって、梶
野さんと一緒にスープとラーメンを作ってもらいましたし、この森邸でも試
食会を開きました。西山の花火大会の時には出店を作って、どのくらい売れ
るかというのを一度お試しでやってみて、そこで必ずアンケートを取ってど
ういう味だったかっていうフィードバックをして、PDCAを回してひたすら
改善をしていくというのを繰り返しました。
川人:店長さんはラーメン作って仕込みして大変なわけじゃないですか。それを店長
さんおひとりで全部出店から何から何までやられたんですか?
片岡:いえ、そこはMIMAチャレンジが中心になって全部お膳立てしました。店長は
何とか味のところは頑張ってくれと、作るところは我々は出来ないので。あと
オペレーションとかですね。お客さん引っ張ってくるところはMIMAチャレン
ジでサポートしたり、二代目天竜が開業しましてというアナウンスをして、個
人や団体の人に潜在的なお客さんになってもらうような情報発信をしたりとい
うことを繰り返してみました。
川人:かなり二人三脚で伴走してやってきているということですね。
片岡:そうですね。店舗の設備に関しても、実際にどういう鍋の方がスープに火が通り
やすいかっていうのを全部梶野さんと佐藤さんと相談して、MIMAチャレンジで
仕入れたり、相当ガッツリと関わってやってきました。
佐藤:佐藤さんにとって徳島という全く縁のない土地に来るというのは一大決心だった
と思うんですが、徳島に来るときにMIMAチャレンジさんのサポートやバックア
ップなどはあったんですか?
片岡:そうですね。まず梶野さんとの繋ぎ、店舗運営のサポートも一緒に入っていったり、
試食会の設定と運営とフィードバックのアンケートを取って分析したり、佐藤さん
が地元と溶け込めるような地元の方々と引き合わせをしたり、お住まいを探したり
とかですね、きめ細かくサポートをしました。初めていらっしゃる土地におひとり
で来られるわけですから、そのことで意志が折れないように困ったときは相談に乗
って運営していくというのを繰り返して、今に至っています。
川人:なかなかの一大決心ですよね。ラーメン屋やったことなくて、それで且つ住んだこ
とのない土地に来てラーメン屋で経営者をやるっていうことですよね。
片岡:元々ご実家が飲食をされていたということで、飲食店をやりたいというご意向があ
ったと思うんですが、あと事業承継というのは、若者に承継するということが多い
のかなと思うんですけど、佐藤さんは50代になってこちらに移住された方なので、
次の自分のライフステージを考えた時に今まで自分が本当にやりたかったことをや
ってみたい、そのための支援や体制が整っているんだったら、次の人生のステージ
としてちょっと頑張ってみたいというのはあったのかなと思います。ちょうどその
ライフステージで次の事を考えるタイミングに合致したのかなと思っています。
川人:なるほど。佐藤店長ご本人にお伺いした方がいいと思うかもしれませんが、最初か
ら「私、やります!やります!」という感じだったのか、それとも「私やるけど、
どうしよう。不安だな~。」という感じで悩みながら進んでこられたのか、どんな
感じだったんでしょうか?
片岡:後者に近いかなと思います。やってみたいけど、なかなか踏み切れないというとこ
ろが当然あるだろうなと思うので、それを説明会なり、あとは実際にスタディツア
ーで1回だけじゃなくて、何回もストラクチャーをやって、実際にこういう雰囲気
なんですよというのもわかっていただいて、不安を少しずつ解消していったっていう
ところがあるかなと思っています。一番は最初のスタディツアーの時のエピソードが
きっかけになったのかなと思います。梶野さんが食器なども全部残っている元の店舗
(今は潰してしまった建物)にいって、元々こんな店舗で運営してたっていうのを案
内してくれたんですが、一緒に行った地元の方がその食器などの写真を沢山撮ってた
んですよね。「あぁ、これ天竜の器だ!」と言って。佐藤さんがそれをみて、「これ
だけ地元の人に評価されてるお店だったらやってみたい」っていう風なことをおっし
ゃって下さいました。こういう現場に来て、実際に見てみることによって何か感じる
ところがあったり、不安が解消されることがあるのかなと思うので、そういうところ
はMIMAチャレンジとしてはきめ細かくサポートしていきたいなと思っているところ
ですね。
川人:自分が継ぐお店や会社にこういうやりがいだったり、お店自体に共感したりという
"良いな!"と思うことがあったということですよね。
片岡:はい、地元で愛されてたお店が閉店しちゃって、でも復活要望って結構あるんだなっ
ていう実感をしていただいたというのが大きかったのかなと思っています。
川人:それって、天竜以外の事業承継全般における一つの重要なポイントかもしれませんね。
要は「お前、息子なんだから継げ!」というじゃなくて、もう、息子だから継ぐのが
当たり前じゃない時代になっているので、例えば「すごく良い人たちが揃っていてす
ごくやりやすい」とか「やっぱり、この商品めちゃくち良いんだよな」みたいな、商
品やサービスとか、後継者にとっても会社の魅力が伝わる状態になっていないと息子
だから継げというのはもう難しい時代になっているのかもしれませんよね。
片岡:そうですね。特にやっぱり少子化で後継者がいない状況っていうのも、地方で人口減
少というのもありますし、そういった中で全然関わりない第三者に承継していただく
場合には如何に自分の事業を上手く伝えてもらうか、出来れば、それを実感してもら
って納得感のあるような形にしていただくというのが重要になってくるかなと思いま
す。
ズバリ!片岡さんに聞く!
事業承継における重要なこととは?
川人:片岡さんが考える事業承継における重要なことは何でしょうか?
片岡:そうですね。間に入る存在が必要かなと思っていて、マッチングだけでなくその後に
も事業が円滑に進んでいくようなサポートをしていくという、間に入る存在が如何に
きめ細かくサポートしていけるかというのが重要かなと思います。また、承継者があ
まり前の事業に縛られすぎず、前の事業も生かしつつ自分で自由にできる環境、それ
でいて必要に応じて前任の方がサポートしてくれるような体制というのも重要かなと
思っています。
川人:それって放っておいてなかなか出来上がるものではないですよね。
片岡:だからこそ、間に入るような存在が必要に応じて前任者と繋いでちゃんと情報交換を
したり、サポートするのが必要かなと思います。
川人:前任者が全く出てこなくなって「もう俺は関係ない」ってなったり、あるいは出てき
たら出てきたで自分が全部仕切っちゃったりしたら何もならないわけですよね。
2.町並み一体型ホテル運営プロジェクト
川人:もう一つの取り組みとして町並み一体型ホテル運営プロジェクトということをされて
いるんですが、これは一体何ですか?
片岡:元のモデルは、兵庫県の丹波篠山というところで城下町の町並みの全体を一つのホテ
ルとして宿泊施設や飲食施設を点在させて、そこに分散型ホテルということで、色ん
な人に泊まってもらって町並み全体で一つのホテルの機能を有するような施設として
運営していくということですね。このうだつの町並みには今、重要伝統的建造物群保
存地区(以後、重伝建)の古民家が85棟あるんですが、約4割ほどが空き家になっ
ているというのがあり、オーナーの方は東京や大阪に行って戻って来ないというよう
なケースもありますので、この町並みの資源を生かしていくためには何が良いかと考
えた時に、町並みみたいなホテルというのをやっていければということで現在展開を
しております。
川人:町全体が一つの宿泊施設みたいになっていくというのはどういうことなんですか?
例えば、よくある有名な温泉街ってあると思うんですが、あれも温泉街という風に一
体感があるなという感じがするんですけれども、何が違うんでしょうか?
片岡:温泉施設は運営自体を宿泊施設が担っているということなんですが、町並み一体型と
いうのはある程度一つに、あるいはそれに近い団体が全部のホテルの運営をやってい
るということ、そして、その中で建物ごとに広さとか雰囲気が違ったような施設を楽
しむことが出来ることで、その運営に関して統一感のあるスタイルを貫きつつ、個別
の物件の違いを楽しんでもらうとか、温泉街にあるようなそぞろ歩きを体験したり、
美味しいものを食べたりということも味わえるという、ちょっと良いとこ取りのシス
テムかなと思っております。
川人:例えば、このうだつの町並みを手掛けていらっしゃるわけですけども、うだつの町並
みでいったら、その町並み一体型ホテルとしてどういう魅力があるんですか?
片岡:うだつの町並みは、昭和63年に重伝建に指定されたんですけど、指定されたのが少し
昔だったこともあり、歯抜けにならずに維持されていて、電柱も地中化されていたり
、ちょうど新幹線の“のぞみ”と同じくらい、約500m弱のコンパクトなところに、こ
れだけ古い町並みがきちんと残っていること。そして、この町並みは滞在することに
よって楽しむと同時に、15分くらいでスルーしてしまうと味わえないような夜の雰囲
気とか、あるいは人との交流も併せて楽しむことが出来るというのが、町並み一体型
ホテルの特徴かなと思っております。
川人:確かに朝、昼、夜とそれぞれ違う姿を見せそうですよね!
片岡:そうですね。夜はライトアップされてとっても風情のある雰囲気を味わいますし、
この地域の地元の方、あるいは移住された方もいらっしゃいますので、そうした方々
との交流も泊っていただくからこそ楽しんでいただけるのかなと思っております。
川人:それが、運営自体がバラバラだと、「私はライトアップせえへん」とか色々出てくる
けど、ある程度統一感をもった演出を町全体で出来るんですね。
片岡:このうだつの町並みの場合は「町並み保存会」というのがありまして、GWのこいの
ぼりや夏の風鈴の取り付けなど、町の景観維持に取り組んでいらっしゃるので、町会
も含めて町全体の統一感があるような運営をされていらっしゃいます。株式会社MIM
Aチャレンジにはその町並み保存会の会長の方も取締役として入っていただいている
ので、我々はその保存会や町会と連携をしながら統一感のあるような進め方をしてい
ければと思っております。
3.(株)MIMAチャレンジの運営
【Point 01】秘密の採用ルートとは!?
川人:続いて、MIMAチャレンジさんの運営の話をお伺いしたいんですが、MIMAチャレン
ジさんで活躍している人材の方々はどのような役割の方がいらっしゃるのか。それら
をどうやって採用してきたのかをお伺いできますか?
片岡:県外から移住された方が3分の1くらいいるんですけれども、全体で11名ほどがこのプ
ロジェクトに関わっている状況になっています。こういう人たちの採用というのもも
ちろん、ガッツとチャレンジで(笑)、我々が探してきたというのもあるんですが、市
役所から紹介を受けた人材というのもおります。これは市から「飲食やりたいんだっ
たら、この方が、今神戸でやっているけど今度帰ってくるから紹介してあげるよ」と
いうことがあったり、「ホテル事業やりたいんだったら、香川の観光業界で働いてい
る方がいるから、話してみたら、もしかしたらこちらでやってくれるかもしれないか
ら1回話してみたらどうか」ということで、ご紹介を受けた方にアプローチをして、
採用したというのも何人かおります。
川人:市役所の紹介っていうのは私にとっては新しいことですね。それが採用になるんだ
と。
片岡:そうですね。この町づくりというのは、公共的な取り組みかなと思っているので、MI
MAチャレンジそしてこの地域で行政やDMO、地元の企業さん、個人にサポートして
いただきながらやっているんですが、この取り組みを「ちょっと応援する」という意
味で市役所が、直接的な担当部署だけじゃなくて市役所の色々な職員の方が、知り合
いでこういう人がいるからって紹介してくれて採用に繋がるっていうのが何人かあり
ました。
【Point 02】県外移住者を含む社員の役割
川人:MIMAチャレンジさんの中にいらっしゃる方々の役割ってどういうことをやってらっ
しゃる方々なんですか?
片岡:まず神奈川県から移住してきた方が全体の統括をしておりまして、その方が中心に
なって飲食部門、宿泊部門ということでそれぞれ職員が採用されています。飲食に
関してはラーメン屋とイタリアンが中心になっているんですが、イタリアンでいえ
ば店長が美馬市出身で、サブシェフが隣のつるぎ町にお住まいでこちらに入られた
りというIJターンのような形で入っていただきました。また、宿泊施設のコンシェ
ルジュは美馬市出身ですね。なので、飲食の店長やサブシェフ、コンシェルジュ、
そしてコワーキングスペースやサテライトオフィス、その事務部門の方など地元の
方々を中心に様々なポジションで働いていただいております。
川人:なるほど。すごく魅力的な方々を紹介して頂いていますね。うちも市役所に相談し
てみようかな(笑)
片岡:行政って資金的なサポートだけじゃなくて、色んな個人の方々とのネットワークを
持っていらっしゃると思うんですね。だから、補助金などでは難しいかもしれない
ですが、そういうネットワークの紹介やビジネスのサポート面では結構相談にのっ
てくれる部分もあるかなと思いますので、ぜひ活用されると良いんじゃないかと思
います。
読者へメッセージをお願いいたします!
経営者の立場では人の採用と売上や利益の作り方
事業承継では間に入るきめ細かいサポートが重要
町づくりを中心とした㈱MIMAチャレンジなんですが、その中で企業経営という立場で、
人の採用もそうですし、この中でどうやってちゃんと売り上げと利益を作っていくかって
いうのは、すごく重要なところなので、この話を通じて県内の企業様にとって、有益な
情報があれば本当にありがたいなと思います。また、特にこういう事業承継のところは、
間に入るきめ細かいサポートが重要になると思うので、その事業承継で悩んでいるとい
うところがあれば、一人で悩まずに周りに相談をして、紹介先を探していくというよう
なところにも、このお話が役に立つと良いかなと思っております。
片岡さん、対談にお付き合い頂き、ありがとうございました!