人材開発支援助成金(人への投資促進コース)について
今回は、「人材開発支援助成金(人への投資促進コース)」についてご紹介いたします。
人材開発支援助成金とは…
事業主が労働者に対して訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。
人材開発支援助成金(人への投資促進コース)とは?
雇用保険被保険者に対して、職務に関連した専門的な知識と技能の習得を目的として、計画に沿って訓練を実施した場合や、自発的な教育訓練を受けるために必要な教育訓練休暇を労働者に与える長期教育訓練休暇等制度を企業に導入し、労働者が実際に教育訓練休暇等を取得した場合に、訓練中の賃金と訓練にかかった経費の一部や導入経費と教育訓練休暇中の賃金の一部を助成します。
(令和4年~令和6年度の期間限定助成)
支給対象事業者
1. 雇用保険適用事業所の事業主であること
2. 職業能力開発推進者を選任し、事業内職業能力開発計画を策定し、
従業員に周知している事業主であること
3. 訓練期間中の訓練受講者に対する賃金を適正に支払っている事業主で
あること
4. 支給申請までに訓練にかかった経費をすべて(自発的職業能力開発訓練の場合は
1/2以上)負担している事業主であること
(長期教育訓練休暇等制度の場合を除く)
5. 訓練計画届または制度導入・適用計画届提出日の前日から起算して6か月前の日
から支給申請提出日までの間に、事業主都合で雇用保険被保険者を離職させた
事業主でないこと
6. 労働局が行う審査や実地調査に協力する事業主であること
7. 不正受給を行ったことで不支給措置期間にある事業主でないこと など
(注:この他にも訓練メニューごとに要件があります。)
訓練メニュー別詳細
訓練内容や実施目的に応じた5つのメニューがあり、助成率・助成額は下記の通りです。
人への投資促進コースの修了後に正社員化した場合は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)の加算対象になります(「情報技術分野認定実習併用職業訓練」は除く)。
◇ 定額制訓練
【概要】
労働者の多様な訓練の選択・実施を可能とする「定額受け放題サービス」(サブスクリプション型の研修サービス)を利用する事業主への助成
【事業主の要件】
前述の「支給対象事業者」を満たすこと
【対象となる訓練】
1. 定額制サービスによる訓練であること
2. 業務上義務付けられ、労働時間に実施される訓練であること
3. OFF-JTであって、事業外訓練であること
4. 各支給対象労働者の受講時間数を合計した時間数が、
支給申請時において10時間以上であること
【活用例】
✓ 教育訓練機関:外部教育訓練機関
✓ 受講コース:営業職研修受け放題講座
✓ 訓練目標: 新入社員から管理職までの幅広い層に対応した営業力向上のため
のeラーニング訓練
✓ 受講料等:420,000円
(1~50名まで3.5万円/月×12月の定額制料金)
☆支給総額 252,000円(受講料等×60%)1事業所1年度あたりの限度額2500万円
◇ 自発的職業能力開発訓練
【概要】
労働者の自発的な職業能力開発を支援する事業主への助成
【事業主の要件】
・前述の「支給対象事業者」を満たすこと(③は除く)
・自発的職業能力開発経費負担制度を定めるとともに、その制度に基づき、
被保険者に対して経費を負担する事業主であること
【対象となる訓練】
1. 自発的職業能力開発経費負担制度を利用し、被保険者が自発的職業能力開発を
行うために実施する訓練であること
2. 実訓練時間数が20時間以上であること。
3. 職務に関連した専門的な知識および技能の習得をさせるための訓練(職務関連
訓練)であること
※職業または職務の種類を問わず、社会人として共通して必要となる訓練は、
助成対象となりません。
4. 定められた事業外訓練であること
※自発的に実施されるeラーニングによる訓練も「自発的職業能力開発訓練」
の対象となります。
【活用例】
✓ 教育訓練機関:外部教育訓練機関
✓ 受講コース:中小企業診断士登録養成講座
✓ 訓練目標:中小企業診断士の資格取得
✓ 訓練時間:一人当たり40時間
✓ 受講料等:一人当たり400,000円
(事業主負担割合50%、200,000円を負担)
☆支給総額 90,000円(事業主負担額×45%)1事業所1年度あたりの限度額300万円
人材開発支援助成金(人への投資促進コース)についてご不明な点は、該当地域の労働局へお問い合わせください。
その他、詳細は厚生労働省HPをご覧ください。