人材開発助成金 – 事業展開等リスキリング支援コース-について
今回は、「人材開発助成金 – 事業展開等リスキリング支援コース – 」についてご紹介いたします。
人材開発助成金 – 事業展開等リスキリング支援コース -とは?
人材開発助成金とは、事業主が労働者に対して計画に沿って訓練を実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等を助成する制度です。
今回ご紹介する事業展開等リスキリング支援コースは、新規事業の立ち上げなどの事業展開に伴い、事業主が雇用する労働者に対して新たな分野で必要となる知識及び技能を習得させるための訓練を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度で、令和4年~8年度の期間限定の助成金です。
支給対象事業主
① 雇用保険適用事業所の事業主であること
② 事業内職業能力開発計画およびこれに基づく訓練実施計画届を作成し、
従業員に周知している事業主であること
③ 職業能力開発推進者を選任していること
④ 訓練期間中の訓練受講者に対する賃金を適正に支払っている事業主であること
⑤ 助成金の支給または不支給の決定に係る審査に必要な書類等を整備、
5年間保存している事業主であること など
支給対象労働者
① 訓練期間中において雇用保険の被保険者であること
② 訓練実施計画届時に提出した「訓練別の対象者一覧」に記載のある
被保険者であること
③ 訓練を受講した時間数が、実訓練時間数の8割以上であること
④ 訓練等の受講を修了していること など
助成額・助成率、支給限度額について
教育訓練にかかる経費と賃金に対して助成されます。
助成額・助成率、支給限度額については下記のとおりです。
対象となる訓練について
● OFF-JT(企業の事業活動と区別して業務の遂行の過程外で行われる訓練)により
実施される訓練であること
● 実訓練時間数が10時間以上であること
● 職務に関連した訓練であり、下記の①または②のいずれかに当てはまる訓練であること
① 事業展開を行うにあたり、
新たな分野で必要となる専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練
② 事業展開は行わないが、
事業主において企業内のデジタル・デジタルトランス フォーメーション(DX)化や
グリーン・カーボンニュートラル化を進める場合に、
これに関連する業務に従事させる上で必要となる専門的な知識及び技能の習得を
させるための訓練
*「事業展開」とは
新たな製品を製造したり、新たな商品もしくはサービスを提供したりすること等に
より、新たな分野に進出すること
その他、事業や業種の転換、既存事業の中で製造法方法やサービスの提供方法を
変更する場合もこれにあたる
例)飲食店で外食の事業を行っているが、テイクアウト及びお弁当の製造販売を
新たに開始するため、予約システムの構築やアプリ開発を行うための講座を
受講させる
*「デジタル・デジタルトランスフォーメーション(DX)」とは
デジタル技術を活用し業務の効率化を図ることや、製品やサービス、ビジネス
モデルを変革するなどし、競争上の優位性を確立すること
例)営業部門において、ITツールを活用したWEB集客のノウハウの習得させる
ための講座を受講させる
*「グリーン・カーボンニュートラル化」とは
徹底した省エネ、再生可能エネルギーの活用等により、CO2等の温室効果ガスの
排出を全体としてゼロにすること
例)農薬の散布に使うトラクターに代わってCO2削減を実施するためドローンを
導入し、ドローンスクールに通わせる
活用例
下記の訓練を3人が受講する場合(受講費用 90万円/3人)
<助成内容>
● 経費助成:75%(中小企業)
→675,000円(30万円×75%×3人)
● 賃金助成:1時間当たり960円(中小企業)
→115,200円(960円×40時間×3人)
支給申請について
訓練開始日から起算して1カ月前までに訓練実施計画届等の提出が必要です。
計画届に基づき訓練を実施し、訓練終了日の翌日から起算して2カ月以内に支給申請をしてください。
お問い合わせ
人材開発助成金のご不明な点は、
該当地域の労働局へお問い合わせください。