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コラム2023年12月 読んで良かった本をご紹介!「ゼロ秒思考」について

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今回のテーマは?

 前職の入社前に「これだけは読め!」みたいな課題図書があり、更に先輩から「読んでおいた方が良い!」と言われた本も色々ありまして、その中にあった「ゼロ秒思考」という、赤羽雄二さんという方が書いた思考術の本を今回はご紹介しようと思います。

引用/ダイヤモンド社ホームページより
https://www.diamond.co.jp/book/9784478020999.html

「ゼロ秒思考」とは?

 どんな本かといいますと、色々考える時の思考の術の本です。簡単に言うと「A4用紙を横にして、書き殴れ」という本なんですよね。私もこの本を読んでから、すごく「考える」ということがやりやすくなったし、それ以降、何か考える時は必ず書きながら考えるようになりました。整理しようとか綺麗に書こうとか思わずに、本当にA4用紙に箇条書きで思いついたままに書いていくという術なんですよね。

書くことで、考えを積み上げ、深めることができる
また、書くことで、考えることに集中することができる

 今回の書評で何を話すかを書いてみました。読んで役に立った本「なぜあなたの仕事は終わらないのか」「ザ・ゴール」「自分の頭で考えよう」「ゼロ秒思考」と思いついたことを書き、「これにしよう!」と思ったわけです。そして、内容は「A4用紙に書き殴る方法」だということ。次に、何が良いのかですが、「自分はコンサル時代に読んでから必ず書きながら考えるようになった」とか、「いきなり答えを出そうとしても出てこない」とかですね。そして、使う場面はどんな時か…など、思いつくままに色んなことを書いているんですよね。
 要は、書くことで一つ一つ積み上げて考えたり、考えを進めたり、深めるということが出来るということです。書かずに考えると、いきなり答えを出そうとしちゃうので、それぐらいしか考えられないというか、考えても浮かんでは消え…浮かんでは消え…となり深まらないんです。私も空中だとできないんですよね。今回の本の紹介に関しても、どういう本を紹介するか、なぜおすすめなのかというのを話さないといけないので、それを「ん~」と思っても、考えが深まらないから、全然出てこないんですよね。ですが、実際のメモを見てわかる通り、頭で考えたものを書いてみて、今度は「なぜそうなのか」と自分に問いかけるように考えていくようにすると、深まっていきますよね。いきなり答えを出そうとするのではなく、自問自答しながら一つ一つ深めていくような感じです。
 そして、恐らく、書いておかないと一度考えたことを覚えておくのに脳みそを使ってしまい、深まらなかったり、次のこと考えようと思ったら、そっちに脳を使ってしまい、覚えていられないので、「あれ?何考えてたんだっけ」と前に考えてたこと忘れちゃって、繋がらないとか、そういうことが起こり得るかなと思うんです。書いていくと覚えることに脳を使わないし、次のこと考えても、前のこと覚えておかなくても、ここに書いてあるわけですから、考えることだけに集中できるというわけです。

「A4用紙に書き殴る」という方法は
どんなテーマでも対応できる

こうして、今回も一つ一つ考えていき、どういう場面で自分が使ってるかというところでは、「課題について答えを出したい時」や、大きなテーマだと「自分ってどんな人生歩みたいんだっけと考える時」だったり、日々のテーマであれば、このコラムで何を話すかということもあります。他にも、何かモヤモヤする時や、上手い落とし所を探らなきゃいけない時もです。
つまり、この「A4用紙に書き殴る」という方法は全てに対応できるんですよね。
 例えば、お客さんがこういうことをしたいと言っているけど、税法的にはそれは微妙だ…みたいな時もどんな持っていき方で落とし所を提案するのかというのを考える時とかありますよね。「お客さんはまず何と言ってるか」を書き、「こういうことがしたいと言っている」と書きます。では、「なぜそれを言うのか」というのを一つ一つ問いかけながら深めていく感じです。そして、なぜそれを言ってるのか、「実はこういうことがしたいからだ」「こういうことで悩んでるからだ」と書いていきます。では、本当の目的は何か、「お客さんはこう言ってるけど、その裏にある本当の目的はこういうことだ」と、でも税法的にはどうか「最初に言っていることはこういう理由で微妙だ」と、でもじゃぁ、お客さんがやりたいと思ってること本当の目的を達成するための方法はあるのか、代替案はあるのかと考えますよね。そしたら、「こういう方法」と「こういう方法」と「こういう方法」が考えられるなみたいに出てくれば、それを提案すればいいと思うんです。そこまでずっと書きながら考えていけば、それも全部残ってるので、「お客様のやりたいことっていうのは、こういうことですよね」と「本当の目的には、これはちょっとグレーなんだけど、こういうやり方だったらできますよ」という風にお話を進めることができるなと思います。
 書くことで、考えを深めていくこともできるし、全部書いて残ってるので、それを線とか引きながら、順番を整理したり、Aの内容とBの内容の関係を整理するということも、すごくやりやすくなるんですよね。このように上手い落とし所を探る時にも使ったりとかしますし、スピーチの内容を考える時などにも使えます。そう、全ての場面で使えるんですよね。

後継者にも役立つ!
ディスカッションやファシリテーションの訓練になる

 これは、考えを深めていくための術なので自分一人で考える時だけではなくて、誰かとディスカッションや会議の時にも使えるんですよね。みんなで「うーん」って考えて会議するんじゃなくてホワイトボードに「今日解決したいことは何か」書いて、これは「何のために解決するのか」「今、生じてる課題は何なのか」「それはなぜか」というように問いかけを書きながら深めていくと、みんなも意見が出しやすくなってくるんです。
 また、毎回A4用紙に書きながら考えるということをしていくと、その1回1回が思考のトレーニングみたいなものなので、自分で書きながら、自分に問いかけて考えることも慣れてくるんですよね。そうすると、そのやり方をそのままホワイトボードで再現して、自分に問いかけて自分で答えを出してきたことを、みんなに問いかけて、みんなの答えを書いていき、そこではっきりしないことがあれば、更に深めていくことができるかなと思います。そういう風にして会議やディスカッションでも使えるのかなと思います。毎回自分自身で問いかけるように思考していくということはディスカッションやファシリテーションの訓練にもなるということです。
 これは、後継者の方に対してもオススメかなと思います。やっぱり後継者は、ある程度会議を仕切れないと、従業員さんの中に入って、リーダーシップを持ってやってくということが難しいので、後継者の方にもオススメかななんて思っています。

 昔、東京に住んでた頃にですね、奥さんと一緒に電車に乗っていた時に、お友達が仕事ですごい悩んでると、相談されました。話しを聞くと、「色んな事があって、どうしたらいいかわからない!みたいになってるらしいんだよね。どうしてあげたらいいかな」というので、「あ、良いのがあるよ!ゼロ秒思考という本をプレゼントしなよ!Kindle版をプレゼントしたら、すぐ読めるから。これ読んでこうやってA4用紙に書き殴ったら、その友達も考えがすごい整理されて答えも見えて、すっきりするよ!」ってアドバイスしたんです。
でも、どうやらそういうことではなかったらしくて、「うーん」と言いながら、結局、美味しい紅茶をプレゼントして電話で話を聞いてあげたらしいです。
 当時の私はまだ未熟でしたんで、「悩んでる」ということなら「悩みを解決するためにこの本を読んだらいい」ってオススメしたんですけど、そういうことではなく、共感をして話を聞いてあげて「うん、大変だね」と、「美味しい紅茶買ったから、これ飲んでね」っていうのが大事だったみたいでですね。当時はそれにはまだ気づいてなかったわけです…
そういったこともありましたが、「ゼロ秒思考」オススメです!